「隠してて悪かった……」




 俺はバツが悪く…光児の目をまともに見ることが出来なかった。




 「二人とも…親友でしょ?仲良くしないと~」



 
 光児の気持ちを知らない亜希良は無邪気に俺と光児の手を繋がせた。




 「……皆…お友達だよ~」



 「……」



 前世も…亜希良は…俺たちに同じようなことを言った。俺たちの世界に刃を
向ける人に刃で対抗するのはダメだと…話せば友達だから理解してくれると…。




 亜希良には憎しみや嫉妬、怒りといった負の感情は存在しなかった。いつも無邪気で
優しく世界を見ていた。



 
 「ヤッキーが真面目に付き合ってくれているなら…俺は何も言わない」