それは私も自覚していた…。



 でも…仕方がないこと。



 私には…16年間の記憶が一切ないんだから…以前の私はすっごく頼りがいの
あった姉だと亜希緒は言っていた。



 記憶が戻ったら…私もしっかり者になると思っていた。



 「!!!?」


 ダラダラとジェラートはコーンから包みにまで伝っていた。



 「たくっ…」



 ヤッキーはそのまま…大きな口を開けて…溶けたジェラートとコーンを一口で食べる。



 「あまっ…甘過ぎ~」



 ヤッキーは…顔を顰めて、缶コーヒーを喉に通した。



 私は包みをベンチの脇のゴミ箱にポイッと捨てた。