漆黒の闇に落ちてゆく私の体にぬめりとした温かいモノが絡まる。 【ヴィーナス……きさまの力を頂く…】 私の体は元の通路にへと引き上げられていく。 私の体に絡まっているのは吸精樹の足。 グッと体を締め付けられ、少しずつ少しずつと体から力を吸い取られてゆく。 【…温かい…これが万物たちを包むヴィーナスの愛か…】 「あなたがサイラン?」 【そうだ…私がサイランだ…】 遠のく意識の中で私の体から抜けていく白いオーラが見える。