マリアは静に私たちを乗せたシャトルが降り立つのを待っていた。



 マリアの表面が急に機械音を立て、空間を広げる。



 みずから…シャトルを中へと導く。



 私たちの居るシャトルの操縦室は急に暗くなってゆく。どんな空間がその先にある
のか私は不安で胸がいっぱい。



 「大丈夫です。俺がついてます」



 透牙は私の不安を和らげようと私の右手をギュッと握る。



 骨ばった大きい男性の手。



 でも……透牙には悪いけど…私の隣に居て欲しいのはヤッキーだった。