「……」 ナルは痛みで顔を歪ませながらも体を起こした。 「……ヤッキー…完全に…キングさまは悪霊に心体を奪われている…」 「……悪霊の魂の浄化は…俺には出来ない…」 ヤッキーの視線が私に向く。 「え…あ…私??私は…??」 私は透牙に助けを求める。 「確かに…ヴィーナスさましかお持ちないですが…今まで一度も浄化の力は使 ったことはありません…ヴィーナスさまには無理です」 透牙がキッパリと言い切った。 側近に言い切られ…私は少し凹む。