「そんな怯えた目で見ないでよ~。姫さま…優しくしてあげるから~」



 澄んだ瞳で優しく見つめ、流暢な声で私に近づく。




 いつもの恭を装って、警戒心を失くそうとしているが…私はナルの背中に隠れた。




 「淫霊に憑かれたようですね~」



 「俺は神だ…そんな…下等な連中に…取り憑かれたりしないさ~」



 「……」



 ナルは私の腕を掴む。



 「逃がすか!!!」



 恭は私たちを大きな水の玉の中に閉じ込めた。