「……」 ナルは真芝先輩と視線を合わせる。 でもほんの一瞬で…そのまま一言も交わさず…すれ違った。 「待て」 「!?」 ナルは気が変わったのか…真芝先輩を呼び止めた。 「俺に何か?」 「…お前の母親…「スタイル」と言う雑誌のモデルらしいな~」 「そうですけど…」 「それだけだ…」 ナル…それだけ聞いて…先に歩き始めた。 「待って下さい!」 遅れて私も歩き出す。