「私なんかで良いの?」

「あぁ。お前だから、こ、告白した。」

彼は真っ直ぐこちらを見ていう。

「私といて、楽しいの?」

「楽しいに決まってるだろ。」

少し苛々してきている?それとも、当たり前だと思ってふんぞり返っている?

「私、根暗よ?」

「根暗っていうなっていっただろ。」

ちょっと眉間に皺がよる。

「私、だって、宮本君を愛せるか分からないよ?」

これはちょっとした嘘だ。私だって、彼が話しかけてくれるときは胸がポカポカする。とっても楽しいし、表情豊かだし、これからもずっと一緒にいたい。

「あっ・・・愛・・・いい。もしも愛せなくても、俺があ・・・愛してやる。」

愛、告白、そう言った単語に彼はどもっている。ちょっと可愛いななんて思いながら、私は彼の答える返答に心が満たされる。直ぐになんて答えられない。

「で、でも、それはないと思うの。」

「何でだ?」

「だって、私も、宮本君が好き。」

いった。いってしまった。いってしまったの。目の前がグルグルして、心臓が爆発しそう。

「なっ・・・・!!!!!」

案の定、彼も顔を真っ赤にしている。

「だからだから、こ、この告白の答えは・・・」

「・・・・」

いう。いうの。

「わ、私で、よければ・・・・・」

このあと、暫くして屋上から出て教室に入ると、皆から拍手喝采されたのは今でも覚えている。これが、彼、智也との出会いだった・・・・・