脱力くんの話によらず


「たかさんは何党?」

「うーん甘党ではないね。
民主党?いや自民党?」

洒落を言ってみたが
住田くんは微笑するだけ。


「俺、たかさんの好きなもの
なーんも知らないや」

テーブルに腕枕をして
私を見つめる彼に
なんだか胸が締め付けられた。


「たかさん、おせんべ
好きなんでしょ?」


彼の目は切なかった。

「うん…」

「太田くんから
いろいろ聞いた。

中学のとき
休み時間におせんべい
食べて“田舎のオバサンか”
って騒がれてたんでしょ?」

「うん、まぁ…(- -;)」


それから人前じゃ
おせんべい食べなくなったんだけどね。

でも、今でも好き。