彼女に捧げる新世界




ブオォォォ…


「っ!!!?」


なっ!何の音っ!!?

慌てて立ち上がってキョロキョロとすると、シムが窓の外を指差す。



窓の外には、黒光りする大きな物体が横付けされていた。

ガチャっと音がした後、カイトが降りて来る。



窓が開いた。


「安心しろ、乗り物だ。
ミラ、お前は俺の隣だ。

助手席に乗れ、シムは後部座席に」



乗り物?

これが………??

大丈夫なのだろうか?


待たせるわけにもいかずに動いたが、不安で仕方ない。

鉄の扉が開き、皮張りのシートに座るとシムもそれに習い続く。


二人が乗った事を確認してからカイトが隣に乗った。


「これは?」


この乗り物は何だ、そう意味を込めて尋ねると彼は前を向いたまま簡潔に答えた。

「車。俺の車の一つで、早いし楽だ。素晴らしい発明だと思うものだ」


「馬車みたいな?」


そう言ったミラにカイトが思わず吹き出す。



「現代にはないな、観光地くらいだろう。

それよりずっと早く、安全で快適だ。運転には免許がいるがな」