亮はあたしに ずいぶん話しかけてくる


まぁそれは嬉しいんだけどさ


帰るときはいつも




「じゃぁな」




とか



「ばいばい」



とか 絶対欠かさないし

朝に会うときは



「おはよ」



とか



「いつもはやくね??」



とか 言ってくる





そんな時もやっぱり亮は 顔を逸らして


でも 笑いながらしゃべりかけてくるんだよね




嬉しかったんだ




朱瀬という存在が あたしの中から

消えかかっていて 楽しみがなかった

あたしにとって 亮は

あたしを元気にしてくれる





特効薬だった――――