柚の体調も良くなって、一安心。

一日の終わりを告げる様にホームルームを終える。




帰ろうと鞄を手に立ち上がると不意に腕を掴まれた。


嫌な予感と共に、その人物を確認。




満面の笑みを浮かべる聖。

マジで、その笑顔が怖い。




「何…?」


「春ーそんな嫌な顔すんなよ!ちょっと行きたい所あるんだよなー…」





嫌な予感的中。

返事も意味も理解しない儘、強引に腕を引かれる。





何故か鼻歌を交えながら上機嫌な聖。



これは、諦めが…肝心か。



断る事は、出来ないと自分自身で悟った。