「朝、全く気付かなかった。母親失格ね」
眉を垂らして僅かな息を吐きながら、
柚の額へシートを張り付けた後、汗を拭いている。
「そんな事、ないスよ。こいつは昔から体調悪い時、平然と我慢してたじゃないですか。」
「でも、春くんは気付いたでしょ?また助けられちゃった。ありがとう」
あー…柚は本当におばさんの子なんだな、と今更ながら思った。
言葉の感じ、表情。
全てが柚と交わる。
「柚、病院行こう?」
「んー……」
おばさんの声に微かに柚の眉が歪んだ。
それでも、瞳は開かなくて…寝苦しそうにモゾモゾ動いている。
