翌日。






「おっはよ!」






日に日に冷たくなる風に背中を丸めながら登校していると後ろからを軽く叩かれた。


振り向くと元気な姿の佐倉が居た。


でもその表情は一瞬にして曇っていく。





「柚は一緒じゃないの?」





「あー…別れた、俺達」






佐倉の瞳を見つめながら答える。


昨日の教室での出来事を目の当たりにしていた所為か、少しは予想出来ていたのか。


それでも佐倉は俺達の事を信じてくれていたんじゃないかと思う。






無言で視線を送り合っているも佐倉の眉が寄った瞬間、


少し通り過ぎた正門から盛大なブレーキ音が鳴り響いた。