薄く笑みを浮かべて、柚へ握手を求めている。 その姿が瞳に入り椅子から立ち上がり、柚の腕を軽く引いた。 「……誰だよ」 腕を掴んだまま視線だけで訴え掛けた。 「あー倖谷春樹だろ、柚の彼氏」 ……何なんだよ、誰なんだよ。 謎めいた不敵な笑みからは嫌な予感しか感じ取れない。 柚の腕を引いて、教室を出る。 早足で廊下を歩いていくもそれに動じずに追ってくる。 更に足取りを速めた。