「私、我が儘なんだよ。春が他の子見るのも嫌なの…ごめん、どうしたら良いか分かんない」




俺は柚の為に悩んで。


柚は俺の為に悩んで。





それが幸せと思えて。



不安と共に柚を抱き寄せた。






「…俺だけ見てれば良いだろ」





そう囁くとゆっくりと俺の背中に柚の腕が回る。



俺の腕の中で「どっちか分からないよ」と微笑む声。