時々、
またあの夢を見る。



誰に何を求めてんのか、自分が分かんないし。


正直ウザイ、苛つく、何なんだよ。






アレから月日は普通に流れて、柚を送り届ける日課はなくなった。

まあ、本当に分かっているかは謎だけど…少しは反省したらしい。






朝飯を食おうとリビングの椅子へ腰を下ろすと何故かウキウキしている母さんが居た。


あえて突っ込まずに食い始めた。




「あ、そうそう!春樹、今週の土日温泉行くわよー。山の景色が最高な旅館なのよ!楽しみー!」




あ、そうそうって思い出して言う事か?!


今週の土日って…後二日しかありませんけど。




「聞いてないんだけど、つーか急だろ」


「だって今言ったんだもん、荷物用意しておいてねー」


「……」


「あ、そうそう!家と柚ちゃんちと聖君ちで行くから!本城家お帰りなさい会!」




だから、あ、そうそう!って…!

聞いてねーっつうの、何で俺の周りにはマイペースな奴ばかり…




力が、抜ける。