そして…───
何やかんやで学園祭当日。
校内中が賑わっている。
俺はやっぱり気が重く、溜め息ばかりが漏れる。
逃げ出したい…
でも早くも俺の身なりはスーツという正装。
教室の出入口には何枚かの大きな写真。
そこには俺の写真もあって。
止めてくれ…
「よっ。春、決まってんじゃーん!」
現れたのは聖。
同じスーツ姿でいつにもなく髪型や身なりは決まっている。
眉を寄せて顔を背けた。
「そんなんじゃ客来ないぜー?」
「……いらない」
「またそんな事言うと夏子の罵声が飛ぶからー」
まだ始まらないというのにもう列が並んでいる。
通り過ぎる女子達がキャーキャーと黄色い声を発している。
本当に帰りたい、今の最大の願い…。
