君の光を想う




準備を済ませ、自宅前で携帯で時刻を確認する。



おっせーな…



待つ方、逆じゃね?
なんて、別に良いけど。




「お待たせ!ごめんね!」




ドアから柚が姿を現した。

一瞬だけ目を合わせるも前を向いてスタスタと足を進めた。



それを追う様に早さを合わせながら、横に付き顔を覗き込まれた。


「……怒ってる?」


「怒ってない」


「やっぱり…迷惑続きで怒ってるよね」


「だから怒ってねーっつうの」







安心させてやろうと表情を向けると目に入った物に溜め息が漏れた。



「柚…何で片方サンダルなんだよ」


「え?本当だ!急いでたから…先行って!」






放っておける訳ないだろ。


遅刻決定。