残された俺達は、変化した空気に笑みは消えていた。
さっきまで、ニコニコしていた佐倉の妹も哀しげな表情。
思わず小さな頭を撫でた。
聖が席から、ゆっくり立ち上がる。
スローモーションの様に、聖が部屋の襖の前へ立ちまでを目で追う。
一度俺達の方を振り向く、聖の表情からは笑みが漏れていた。
次の行動なんて、誰にでも予測は出来た。
部屋の襖は聖の手によって
素早く、開かれた──…。
正直、驚きはあったけど。
止めようなんて、気持ちはない。
席から立ち、聖の傍へ寄った。
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