「ううん、嬉しかったよ」 本当に、伝わったのか… 「なあ、空…どうだった?」 「綺麗だった!沢山沢山近付いたよ」 「柚の言葉、届いた」 「春……」 俺の名を呼ぶ、 優しく微笑む柚の表情。 堪らない、愛しい──…。 溢れて、 溢れて、 吸い寄せられる様に、 柚の額へ唇を当てた。