金曜日の夜。

約束なんてしたことなかった。



昼間のざわめきはもうそこにはなくて、静かなギターの音だけがこだまする。


優しく包むような声は私のために。



ポツポツ灯る明かりが、スポットライトのように君を照らして。


光で丸く切り取られたステージに、君の髪とギターが光る。



そんな場面を色も音も空気も匂いも、全部一緒に閉じ込めたい。




君に会えない土曜日からの日々。

私は静かにキャンバスに向かう。


筆先にメロディーをのせて。