「あっ」 通学路の道をいつものように慌てて走る。 だから、本当だったらその花の存在なんかに気づかなかった。 「可愛ぃ」 見たことも聞いたこともないような、スズランのような花。 ……一つしか、咲いてないや。 珍しさに、手に取ってみたかったがそのままに、して置いた。 そして、また全力疾走で走り出した。