「そっか
 やっぱそうなるよね」
宮田の声を聞いて、やっとオレは宮田の顔を見た。
何で…何でそんな顔してるんだよ
陰りとエクボを両立したその顔に、オレは何も言えなくなった。

「でもね、私はいつも見てた。
 寝てるとこも、
 神奈子にコーヒーぶっかけられて、
 あきらかに神奈子が悪いのに、
 もう一本買ってあげたとこも、
 その後、財布みて『チクショー』って顔してるとこも
 人間らしくて」
他のやつが言ったら、ストーカー発言に聞こえるだろう。
それがこんなうれしく感じるなんて、
やっぱこいつの性格が性格だからなのか?

「もっと知りたい、もっと知りたい…
 ってなったの。
 それが、好きだってコトだって気付いたの」
「でもやっぱそうなるよね…
 だから…さ
 一週間後。
 一週間後に告白の答え…だして?
 ぢゃぁね!」

そう言って、宮田が公園から去っていった。

一週間…かぁ
一週間で何が変わるのだろうか。
一週間で…オレは迷子ぢゃなくなるんだろうか。

そんなことを思いながら、オレは公園をでた。