『奈都~・・・泣くなって・・・・』



『う・・うぅ・・・・中崎先輩・・・』



『奈都、アタシ、ごめん委員会だからっ・・・・ごめんね!!』




そういって、教室から出て行ってしまった親友の前田 優香。




知らなかったよ・・・彼女がいたなんて・・・・・・




『中崎先輩のばかぁ・・』



そんな時だった。



『へぇ・・・・それ、ぶっちゃけ・・・・中崎先輩は悪くなくない?」




急に上から声がした。




顔を上げてみると、男子生徒が顔を覗き込んでいた。



『なっ何っ!?』



『一年D組真嶋 アズマだよん』



『・・・そうじゃなくて・・・・・』



『だって、あんたは何をした?ただ、アンタが勝手に好きになっただけで、告白したわけでもなく、一緒にいたのをたまたま目撃して彼女がいたことをやっと知った。それで失恋だって?それは中崎先輩が被害者じゃないか』





『でもっ・・・私は本気だったんだもん。本気で好きだったの』




真嶋 アズマを睨みつける。



『だったら、他のやつをまた本気で好きになれば?・・・・あ、僕とかどう?』