あとは、かわいい服に目星をつけ、 デパートを歩き回った。 トイレに立ち寄り、自分の顔をもう一回 見てみる。 肌の汚さはうまくファンデでごまかされ、 血色の悪さはチークとリップでカバーされていた。 目は普段の二倍の大きさで、まつ毛も普段より長い。 美人って普段かがみを見るだけで幸せに 思えるに違いない。 なんでもっと早く化粧に目覚めなかったの。 今までの人生がすごく損してきたような 気分になった。