変身リカちゃん


「ねえ。」

「あ、お疲れ様です。」

「本当に今日は疲れたわよ!」

「今日色々大変でしたよね~。」

いかにも先輩を心配している後輩です、という風に

表情も声も作る。


私の演技は完璧だったはずなのに先輩は

ムッとした顔をして私を見つめてきた。

「あんたが入ってきたから手が回らなかったのに。


あんたのせいだから。」

先輩はそう言い捨てると

ヒールの音をカツカツ鳴らしながら

去っていった。