「……気のせいかな?今確かに視線を感じたんだけど…」 ドキン、ドキン、ドキン… 「あぶねぇ〜、もう少しで気づかれるところだった」 それから彼女は春の間、毎日あの桜の木に登っては歌を唄っていた。 そのたび俺は茂みに隠れて彼女の歌を聴いていた。(←言いたくはないが、ストーカーみたいなことをするな!)