「…い…」

「…おい!」

「…は、はい!」

「大丈夫か!?怪我は?」

目を開けると、さっき下から声が聞こえてきた人だと分かった。

「はい、ありがとうございました、おかげでなんとも…」

「そっか、良かったー」

ストン…

私をおろして安心の息をついたその人の顔は、暗くてよく見えなかった。