「…………。」

「真剣な話だからそらさないで聞いて。」

「…うん、わかった。」

巧は強く抱きしめていた腕の力を緩めた。

そして真李亜と巧が向き合った。

「ずっと言いたかったけど、今までは諦めなくてはいけない。そう思って黙っていた。」

「でも、真李亜と過ごしていくうちにどんどん惹かれていった。初めて会ったあの日から、ずっと……。」

私はただ黙って巧くんの話を聞いていた。

「諦めなきゃいけない、そうやってずっと心に鍵をかけていた。けどお前はそんなのお構い無しに俺の心にすんなり入ってくる。いつも笑って話しかけてくる真李亜が凄く可愛いと思ってた……。」

ドキ…

ヤバい……鼓動が速くなってきた!

「って、こんな遠回しな言い方は俺らしくないから、もう面倒だからはっきり言うよ。」

巧は一度深呼吸をした。

「俺は、真李亜が好きだ。」

「っ!」