カチャ

「支度は……」

「あ…あはは……。」

「出来てないんだな。」

私は素直に頷いた。

「……はぁー、時間がないから俺が選んでいい?」

「え!いいの?」

「真李亜が良ければ…ね。」

助かったよ〜〜!!

「ぜひお願いします!」

「クスッ…ちょっと待ってて。」

そう言うと巧くんはクローゼットの中に入ってドレスに靴、アクセサリーを一通り見て回っていた。

真剣に見ている巧くんっもカッコいいな。今気付いたけど、タキシードの巧くんって、いつもの雰囲気と違って大人っぽくてカッコいいな。

私がほけーっと見ていると、いつの間にか巧くんが戻ってきていた。