頭が混乱しているなかなんとかお祖父様に会うことだけに集中していると、目の前には大きな扉があった。

「準備はいい?」

「う、うん!大丈夫!!」

するとギィーっと鈍い音と共に大きな扉が開いた。そして奥には1人の老人が座っていた。

「大天使様、藤咲万里子、ただいま戻りました。」

「あぁ、よく戻った。李人もよく来たな。」

「はい、お久しぶりでございます、大天使様。本日はお招き頂き誠にありがとうございます。」

「うむ……。」

お祖父様は一度頷き、お父さんはお祖父様に一礼して私の肩に手を置いて一歩前に出た。

「!お…お父さん?!」

「真李亜、ご挨拶しなさい。こちらはお前のお祖父様だが、この国の王であり大天使様の前なのだから、失礼の無い挨拶をしなさい。」

「う…うん。」

お父さんは私に大丈夫だよ!とでも言うように優しく微笑んで一歩下がった。

……よし!頑張ろう!