ドサッ

「えっ!……ちょ、ちょっと…巧くん離して!」

「スゥー…スゥー…」

名前を呼ばれた瞬間、巧くんに抱きしめられ一緒にベッドに倒れてしまった。本人はこの状況にお構いなしに、また寝息をたてて眠りに着いてしまった。

「巧くん離してよ!」

「…んーー…」

ぎゅうっ

「たっ、巧くん…!?」

「……きだ……。」

え…?今何て言った…?よく聞こえなかったな。

なんとかして起こさないと完璧に遅刻だ。そこで真李亜はなんとか巧の腕の中から出て、もう一度起こしてみた。

ここまで寝起きの悪い人…じゃなくて悪魔は始めてみたよ。

「…い、いい加減起きなさい!」

「……スゥー…スゥー…」

「もうダメだ……お願いだから起きてよぉ巧くん……。」

その時……。