メールを開くと
"合格"の二文字があった。
私が「翼合格したって!!」
と言うと母さんは
「ほんまに!よかったなあ!」
と喜んでくれた。
心から嬉しかった。
あれだけ翼の存在を
否定していた母さんが
一緒に喜んでくれた。
ただそれだけで
本当に嬉しかったのだ。

何かが変わった気がした。
母さんの中の何かが
変わっていっているのは
事実だった。

お互い無事に公立に受かり
中学を卒業した。
少しずつ桜のつぼみが
咲き始めた。

翼に出逢ってから
二回目の春がやって来た。