「へっくしょんッ!」 ずびっ、と鼻を鳴らしながら、首に巻かれたベージュのマフラーを巻き直す。 「春だって言うのに、朝はまだ寒い」 陽気な太陽を見上げながら呟く彼の名前は佐藤 護(さとう まもる)。 小柄な身体に赤色の指定ブレザーを羽織る彼は、この魔法都市の学校に通う高校生だ。 身体には不釣り合いな大きめのマフラーが風に靡き、彼は少し震える。 「今日は能力測定だ。……学校行きたくない」 身体は気持ちを置いて、小走りで学校を目指した。