それから、私たちは純が受付を済ませるまで一言も会話をしなかった。 「今案内してくれるって。」 そう言って、純が車椅子に手をかける。 数分後、編集部の人がロビーへ来て私たちを地下にあるスタジオに連れて行ってくれた。 スタジオの扉を開くと、止め処なくシャッターの音が聞こえる。何人かの大人の声も。 「慧が、色んなポーズ取ってる。」 事細かく説明してくれる純の隣で、美南は落ち着かない様子だった。 無理もない。 私にとって慧は恋人 純にとっては同級生 でも、美南にとっては芸能人だ。