夕方頃になるとママが来てくれた。話しを切り出すのに少し時間が掛かったけど、東京へ行きたいことを一生懸命伝えた。
もちろん1人で行かせてくれるなんて思ってない。純がついていてくれることも言った。それでも、説得するのに1時間掛かってしまった。
「純の言うこと聞くのよ。」
「うん、分かってる。」
「向こうに着いたら、まず連絡。随時連絡してきなさい。」
「うん、純に頼む。」
「本当は、、、ううん、パパにはママからも言っておくからね。」
「うん、ありがとう。」
ママの声には温かみがあって、ほんの少しの寂しさが混じっていた。


