「ねぇ、葵ちゃんてモテるでしょ。」

部屋へ戻る途中沖田が聞いてきた。

「いえ、別にそんなこと無いですよ。告白されたことないですし。男の子で側にいるのって幼なじみぐらいです。」

「へぇ、その幼なじみってどんな人？」

「ん～、そうですね。東条蓮といって、すごく優しいです。困ってるといつも助けてくれます。あと、かっこいいです、すごく。女の子からたくさんモテて告白されてるんですけど、みんな断ってるみたいです。もったいない。」

「その蓮君、いつも君といるの？」

「まぁ、大抵は。何でですか？」

「いや、ちょっと気になっただけ。」

どうやらこの子の側にはせっせと害虫駆除に勤しむ奴がいたらしい。

この子ができあがる原因だろう。

沖田は、蓮に褒めたいような、怒りたいような気持ちになった。