幕末純想恋歌

「ところで葵君。」

「はい、なんでしょう?」

なんだろう。

「君、料理はできるかね?」

近藤が言った。
…料理?

「まぁ、人並みぐらいには。何故ですか?」

近藤が苦笑を浮かべた。

「いや、実はな、今この頓所では食事の用意は、交代でやっているんだがな…何分大雑派なやつが多くてな。…その、食べられるものがでてくればいいんだがな、時折とんでもないものがでてくる。」

「あぁ、このあいだのは…ひどかったな。毎回冷や冷やするぜ。だれかさんのときには、なぁ総司。」

「だれかさんて、誰のことです?新八さん?左之さん?平助?それとも一君?」

「てめぇだよ!!」

えー、そんなことないのにー、とかいって沖田がぶーぶー文句を言っている。

そっちは無視して、

「で、頼めるだろうか。」

近藤が言う。

「もちろん!!ここに置いて下さるわけですし、それぐらい、いくらでもしますよ!!」

「いや~ありがたい。これであの飯から解放される。」

「もう、近藤さんまでひどいなぁ。でもよろしくね葵ちゃん?」

「はい!!」