幕末純想恋歌

少しして沖田が戻ってきた。

「もしかしてこれのこと?」

手には間違いなく自分のかばんが。

「はい!それです!よかった~、一緒にこっち来てたんだ!」

「はいどうぞ。それ、昨日見つけたんだけど、なんかよく分かんないから一応持ってきたんだよ。君の事もあったし。」

沖田が手渡してくれる。

「ありがとうございます。助かりました!」

早速かばんを開ける。

「へぇ、それそうやって開けるんだ。始めてみるよ。」

「うむ。私も初めてだ。」

素直に感心する近藤や沖田と違い、土方はまだ疑心の眼差しを向けている。

それを横目に中身を広げていった。