──── あれからしばらくたって、 夕日が差し込む時刻になった。 二人はそのままずっと座っていた。 「ねぇ、葵ちゃん。」 「はい、なんでしょう?」 「僕、葵ちゃんのこと……、……好き……、だよ。本当に。」 「…ぇ…」 「もう、夕方だ。中に入ろう。今日はありがとね」 立ち上がり、中へと入って行く沖田。 「…今、なんて…」 途中聞きにくいところがあって、 でもかすかに耳に触れた言葉は 「…好きって…」