未来の表情が
さえないのは

俺が突然結婚してなんて
言ったからかもしれない。



まだ先生に縛られてるのか



そんなんじゃ幸せになれない。



「未来…もう先生は
おまえを抱きしめてくれないよ?」



未来を抱きしめながら
そう言った。



「わかってるよ……」


「未来を抱くのは
俺だけだから・・・・・
一緒にいてほしいんだ。
先生を忘れろって言わない…
さっきも言ったけど
二番目でもいいんだ……。
俺は未来がいてくれるだけでいい・・・」




未来が俺の頬を指で
なぞった。



「違うよ……
そうじゃない……。
だから私は…肇に会わなかった…
会うのが怖かった……。」



未来はそう言うと
俺の唇に静かに触れた。



「翔くんを愛してる……
だけど翔くんは私を抱いてくれない
そんなことはもう
ずっとまえから知ってたよ。」


唇を離して未来が笑った。


「翔くんが死んで
肇が私を支えてくれていた。
最初は悲しみの方が大きくて
だけどそのうちに
また…肇に……」



そう言うと手で顔を覆って
泣きだした。