久々の実家


俺は未来と二人で
過ごした
雪をかぶった
遊び場を見ていた。


「あんたたちが通ってる頃は
雪投げもしたけど
今は物置きになってるよ。」



「なつかしいな~
未来はどうしてんの?」

一番聞きたかったこと…



おばちゃんが


「未来なんて結婚もしないで
顔真っ黒で…今は中学のサッカー部で
副顧問してるのよ。
私も心配で…もう…
ほんとあれは女じゃないわ。」

おばちゃんが嘆いた。


「女じゃないなんて
失礼じゃないか。
未来はまだ先生のこと
忘れられないんだから
仕方ないだろ?」

おじちゃんがムッとしている。



「そっか
未来はまだ忘れられないんだ。」


俺はビールを飲み干した。



「あれだけ愛情を残されれば
なかなか難しいわよ。
あれ以上に愛してくれる人じゃなきゃ
無理かもしれないわね。
未来は一生一人かもしれないわ。」


おばちゃんの言葉に
胸が痛んだ。


「私たちは肇が未来と
結婚したらいいって
ずっと思ってたからなんだか
ガッカリしたわ。」



「ほんとよ。
もっと肇がしっかりしてたら
今頃はカワイイ孫が三人くらい…」



「勝手なこと言ってんな~」

俺は苦笑するしかない。