東京に戻って俺は未来を
忘れるために精力的に働いた。


イギリスに行く前に
日本の仕事は
なるべく受けて


「そんなに働いて大丈夫ですか?」

心配されても


「働きたいんだ~」

俺は必死に忘れようとしている。


移籍に伴い
イギリスに行った俺を迎えたのは
充実した仕事と環境だった。



幸いなことに
大前は大活躍をして
通訳としては充実していた。



現場で働けるっていうのは
自分のためになる


いつしか未来のことも
薄れて行き


仕事にのめりこんだ・・・・。



大前が日本に戻っても
俺は残って
有名選手の移籍交渉や
いろんなビジネスに
のめりこんで行った。



あっという間に時は過ぎて行く……。



走り続けて三年がたっていた。


そんな時
母から電話が入った。


「父親がガンの末期で
会えるうちに一度帰ってきて」


衝撃的な電話だった。