ゴツッと。

重苦しい音を立て、ハードな雰囲気の鏑木の靴が地面に這い蹲ったゾンビの頭を足蹴にする。

その米神に銃口を突き付け。

「……」

鏑木は容赦なくトリガーを引いた。

グロック17から吐き出される鉛の弾…9ミリパラベラム弾。

如何に死を歪め、本来あるべき永久の眠りを捻じ曲げてこの世に留まっているゾンビとて、こんな至近距離から撃たれたのでは一溜まりもない。

ゾンビの頭が爆ぜ、鮮血が鏑木の顔に飛び散る。

…それすらも意に介さぬまま、彼は再びゆっくりと歩き始めた。