大きく溜息をつき、秀一は木陰から姿を現す。

すっかり日が暮れてしまっていた。

今、彼は島の中央付近…山の麓にやってきている。

何か目的があってここに来た訳ではなく、ゾンビ達から逃げるうちにこんな場所にまで来てしまったのだ。

一体いつまで続くんだ、こんな事…。

終わりのない絶望の逃避行に、秀一は大きく溜息をつく。

何とか脱出方法を見つけ出さない事には、意味もなく逃げ続けていても事態は改善しない。

いつかは追い詰められ、無惨な結末を辿るだけだった。