屍の孤島

『これ』が何なのかはわからない。

が、小野寺はゾンビの謎の一部を垣間見たような気がした。

何とかして生き残っている仲間達にこの事実を伝えたいが。

「あ…うぐぐ…きぎ…!」

小野寺の体内に侵入した『何か』は、彼の手首にまで上がってきた。

土気色に染まる右手。

腕を切断したくなるほどの激痛。

このまま彼は、ゾンビになってしまうのだろう。

『何か』の進行速度は思いの他に早い。

本当に腕を切断した所で、ゾンビ化は止められないほどに。

僕は、ゾンビになるのか?

ゾンビになって、連中と同じように生きた人間を食い殺すようになるのか?

生きて島を脱出しようと誓い合った、あの仲間達をも襲ってしまうのか…?