屍の孤島

小野寺の右手。

手の甲、その皮膚の下を、『何か』が蠢いていた。

小さな『何か』が小野寺の体内に侵入し、ジワジワと移動している。

『何か』が動く度に言いようのない激痛が走り、同時に。

「あ…あぁぁあ…!」

右手が末端から、土気色に変色していく。

この色は見覚えがある。

ゾンビの肌の色に酷似している。

小野寺が見たゾンビは、皆このような土気色の肌をしていた。

…小野寺は悟った。

『これ』が、陰島に発生したゾンビ達の原因。

『これ』が体内に侵入した事で、島民達はゾンビ化した。

そしてゾンビに襲われた人間も、ゾンビの体内にいた『これ』を植え付けられる事で同じようにゾンビになってしまうのだ。