屍の孤島

ハァハァと呼吸を弾ませ、小野寺は額の汗を拭う。

うまくいってよかった。

こんな体格のいいゾンビ、まともにやり合っていたら小野寺の方がやられていたかもしれない。

「……」

念の為に警棒の先で、うつ伏せになったゾンビの体を突っついてみる。

もう反応はない。

流石にあれだけ頭部を殴打されたのだ。

ゾンビとて完全に絶命したようだ。

「……」

只の骸と化したゾンビを見下ろしながら、小野寺は考える。

これはチャンスではなかろうか。

このゾンビをここで解剖し、その身体構造を調べる。

何かゾンビの弱点がわかるかもしれない。