屍の孤島

足音がすぐそばを通過しようとした瞬間!

「っっっっっ!」

小野寺は渾身の力を込めて、警棒を振り下ろす!

グヂャッ!

湿った肉を叩く、何とも不快な感触。

音からして頭蓋骨がひしゃげた音だった。

決して気分のいいものではない。

が、一気に仕留めないとこちらに危険が及ぶのも事実。

小野寺は躊躇する事なく、何度も何度も警棒を振り下ろした!

五回か、六回か。

相当頭部を殴打した事は間違いない。

やがてドサリと音を立て、床にうつ伏せに倒れる。

それは小野寺よりも少々大柄の、警察官のゾンビだった。